enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.10.3

 心とは時がそうであるように、とどめておくことができないものだ。人とかかわって生まれた思いが、時とともに遠いものになっていくことを、静かに受け止めている自分がいる。
 時を経ることで、大切だったものは遠ざかるばかりで、やがて跡かたなく見失ってしまうのだろうか。老いるということは、そんな時の堆積のなかに埋もれていくことなのだろうか。
 
  桂木のかをり鮮やぐ秋の葉は 蜜を秘めたる心の形
 
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黄葉する桂の葉
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流れずにとどまるもの
 
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 秋の空に透き通る翼