夕方の西の空に華奢な月が浮かぶ頃から何日かが過ぎた。
昨日は、駅前の大通りの中空に白々と明るい月がかかっていた。じきに十三夜…。
「 月見ては 心や行くと思ひしを 心ぞとまる あやな憂きよに 」 藤原範永
休日の街路に浮かぶ月
海岸に出ると、久しぶりに大島が浮かんで見えた。西陽を受けて、はるか房総のビル群が白く光って連なる。海水面上に浮かぶような人工物。人々の活動があやういものに見えた。
そして、ベンチには目を細めて眠そうな猫。浜辺暮らしだった猫が、休日の浜辺の光と風のなかにいた。こんにちは、猫さん。
10月13日の海