enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2016.11.20

 19日、雨が上がりはじめた頃、鎌倉に出かけた。
 向かった長谷寺は、雨模様の空にもかかわらず、拝観者でにぎわっていた。
 こじんまりとした観音ミュージアムで『長谷寺縁起絵巻』を見る。
 大和長谷寺とのゆかり、そして鶴見での講座のテーマの一つ「長谷観音の古層」…そうした視点で長谷寺を眺めてみるのは今回が初めてだ。
 大勢の人たちと一緒に詳しい展示解説を聞く。
 奈良の長谷寺の焼亡と再建の歴史が、身近な鎌倉の長谷寺につながっていたのかもしれない…歴史の不思議さを思う。
 そして、仄暗いミュージアムの空間に鈴の音が響き続ける。
 遠く平安時代のかなたから、鈴の音とともに…錫杖を手にした…観音像がゆっくりとした歩みで近づいてくるように感じる。
 大和長谷寺と同木の観音像が海から流れ着くという伝承の意味、その十一面観音像の大きさの意味、錫杖を持つ意味…それらは謎のままで魅力的だ。

雨に濡れたボケの花(境内)
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長いひれをなびかせて泳ぐ鯉(境内)
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長谷寺の「かきがら稲荷」
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街なかの緑の家
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