enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

とぐろを巻くもの

先日、enonaiehonを読んでくださった方から貴重なコメントをいただいた。
そのなかに、「貪・瞋・癡」という言葉があった。
初めて見る言葉。
仏教の言葉であるらしいと思ったけれど、読み方すら分からなかった。
調べてみると、「貪」は(どん)ではなく、それぞれ、(とん・じん・ち)と読むこと、「三毒」というものを表した言葉なのだと分かった。
さらに、その「三毒」とされる”貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚癡(ぐち)”の意味するところをおぼろげに理解する。
それなら、その”三毒”とは、私のなかでとぐろを巻いているものを、分析して言葉に表したものなのかも知れない…と思った。

仏教とは、人間そのものを見つめる学問…と改めて思う。
そもそも、その”三毒”から成り立っているとしか思えない自分。
その一方で、これらの”三毒”を失ったら、もはや人間は、人間という存在ではなくなってしまうのでは?と思ったりもする。
そして、”三毒”という言葉を知った今、思いつくことといえば…人間という存在の”三毒”を認めること。そして、私のなかでとぐろを巻く”三毒”の根源について、常に忘れずに見つめること。
むずかしそうに思えるけれど、その言葉を知ることができたのだから。