enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2017.10.4

 昼、吐き出されるように横浜駅の外に。あたりの風の冷たさに驚く。
 
 今日は、眼科での長い長い待ち時間が、あっという間に過ぎた。
 きっと、持ってきた本の中で、主人公の時間を、彼と一緒に過ごしたからだ。
 その世界から待合室に戻ってくる。
 なんだか、ふわふわとして、意識がすぐには身体に戻ってこなかった。
 眼科を出て、公園でしばらくぼんやり過ごす。
 気持ちよかった。素敵な色合いの空だった。

 鶴見での講座を聴き、平塚に帰ってくる。
 駅前で月の姿を探す。広がる厚い雲に隠れていても、その在り処を隠しようもない光の渦があった。

 家に帰ってほっとしてベランダに出る。
 虫すだく仄暗い闇。発光する月。
 小さなコンクリートの床の上から、心は、はるか晴明と博雅が酒を酌み交わす世界に飛んでゆくような…。

10月4日の公園の空
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10月4日の十五夜の月
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