enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

今年最後の講座

 13日午後、このところの冷え込みに怖気づきながら、鶴見に出かけた。
 年内の講座は今日で最後…秋に始まった講座も残り僅かだ。そして、しばらくは、通うところがなくなってしまう。

 私にとって、仏教美術の講座は考古学と違って、ひたすら耳に流し込むだけの場。自分の中から、『なぜ?』というような疑問がふつふつと沸いてこない。未知の新しい世界の入り口できょろきょろするだけで終わってしまっている。
 生来の怠け者は、ただただ席に座り、講座の筋立てを追いかける。それでも、ひょっとした瞬間、先生の言葉の一端が、これまでに自分が持ち得た関心事と交差することがある。それだけが、私にとってわずかに輝く(?)一瞬だったりする。
 
 ついこの前、新しい気持ちで迎えたはずの2017年…12月も半ばの今、私の中に何が残ったというのだろう。
 追いかけたいものをどう追いかけたらよいのか、いまだに糸口が見つからない。見つけようと努力もしていない。
 講座を聴き終え、暮れの街に出る。冷えた空気に気管支が警戒を始める。私が生まれたのはこんな季節なのだ。自分の暮れかかった人生と、自分の生まれた季節を重ねつつ、何とか自分を奮い立たせてみる。

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冬の飾り