enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2012.8.4

  去年の8月は馬入の花火も無く、薄暗く蒸し暑い節電の記憶が残った夏だった。今年は24日に花火が再開される。子供の頃は、実家の二階にあがって、暗い部屋から東の空を見守った。夜空いっぱいに大きな光の花が次々に輝き、儚く流れ消えるようすを飽かず眺めた。
 今は、ベランダから家並み越しに覗くだけの花火。”今年の夏”の一瞬を確かめるような気持ちで眺める。人生の時間がすでに花火のように、捉えるまもなく消えてゆくものになっている。
 
 昨日は日が落ちる頃に浜辺に出かけた。
 7時過ぎ、暗い海を隔てて、赤く熱したような月がスルスルと昇ってきた。
 今年は浜辺で花火を観るのもいいかなと思った。
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