2012.1.6
冬木立の枝の透き間を風がわたっていった
こんな時は風になって空高くのぼってゆこう
時の錘りをつけた身体を道端に残して
そして青い川筋をたどり
光る河原の小さな凧を巻き上げにゆこう
あゝ 少年は渦巻く私にあらがい 幼い腕を緊張させている
(彼はまだ この世界と一体なのだ 飛ぶ夢など見ていない)
しかし 少年はいつか 小さな凧を解き放つだろう
風のなかに 時の流れを見つけた日に
2012.1.8
携帯の光は闇を清くして 少女の頬に冬の花影
2012..1.9
虹ヶ浜とは この浜をいう 虹色の浜
相模湾の汀線は虹のような弧を描き、虹ヶ浜は弧の頂きにある
夕陽が山の端にかかろうとするわずかな時間、渚の暗い砂はラスター彩の輝きをもつ
いつか、私は虹ヶ浜の夕景を歌う旅人と出会えるだろうか