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私の第三十四夜をつづります。

古代相模国をめぐる新しい展示(2012.1.14)-神奈川県立歴史博物館-

 今日訪れた神奈川県立歴史博物館で、常設展示がリニューアルされていた。3階、古代の展示の一角・・・奈良・平安時代相模国を主題としたその展示は、大変意欲的で新鮮なものに感じられた。限られたスペースのなかで、近年の県の調査によって明らかにされた相模国庁・高座郡衙をはじめとして、下寺尾廃寺(下寺尾寺院跡)、国府域に展開する官営鍛冶工房や官道(古代東海道)、また人々の生業や信仰・祭祀など、古代相模国の諸様相を、多様な遺物や貴重な文字資料を通してコンパクトな形で概観できる。これまで、県の暗い収蔵庫のなかで”再埋蔵”されていたこれらの考古資料が、今、新たな光に照らされて私たちの目の前に姿をあらわした。企画展だけでなく、こうした常設展示の意欲的な展示替えについて、もっと広く知られて良いのではないだろうか。