昨日の夕方、散歩の帰り道で雨が降りだした。
耳が雨音に塞がれてしまうような強い雨。
ビニル傘をさしてもずぶ濡れになった。
さっき眺めてきた、平塚市美術館の外に立つブロンズ像も容赦なく雨に濡れているだろう。
これまでも何度も眺めた作品なのに、あらためてレンズを向けると、その少年僧のように引き締まった瞳の表情に驚いた。まゆも迷い無く刻み込まれている。
今頃、彼女の睫毛のあたりには水滴が溜まっているのではないか・・・。
家に着く頃には、嘘のように雨はおさまっていた。
佐藤 忠良 「緑」