16日朝、「富士山に初冠雪」というニュースを耳にして、心誘われた。
秋の尾根道を歩きたい。
初夏にホトトギスの声を聞きたいと思いながら、とうとう出かけることがなかった高麗山。
出かけるなら今日だ。
国道の西の先に見える高麗山は、昔のままに愛らしく丸まっている。
お正月以来の神社。登り口の柿はすでに色づいていた。
台風が通り過ぎたあとの山道は湿って危なっかしい。滑らぬよう、足もとに気を使う。
慎重に行動する自分に冷めた気持ちを感じながら男坂を登ってゆく。
大堂に至る100段ほどの階段をのぼりきって、いつになくホッとした。
八俵山に向かう山道を歩く時、いつも、わけもなく幸福感に満たされるのはなぜだろう。
戦場ヶ原の落葉松林の道を歩く時と同じものだ。
外に出てきてよかった。
高麗山から見あげる空