enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

02.1.26-2

時の流れこそ
 「美」の遍在証明だった
 
とどまろうとし 頽廃していくこと                                            
それこそが私の意識だったイメージ 1
 
風が流れ 雲が流れ
梢が鳴り 葉が舞い 木漏れ陽がゆらめき
季節がめぐり 旋律がめくるめく
 
すべてがとどまらず あまねく美しい
 
私は その流れのかたわらで
この肉体にとどまろうとし 眼を凝らして
少しずつ 頽廃し続ける
 
とどまろうとするものに 眼を凝らすのだ
 
一片の絵にも 一塊の像にも
その静もった色と形のなかに
時の流れが透けて見えるように