enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

03.5

最後の日に
 
いつかその日に 私を去りがたくさせるもの
私をくりかえし 生き続けさせたもの
 
それは
嵐を含んだ鉛色の空
濃密な六月の夜の香気
落葉松の径にふりそそぐ黄金色の雨
 
そして たった私だけの記憶の羽ばたき
 
最後の日に
私は それらすべてを
あの空の風にのせて見送ろう
 
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