enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2012.11.5

  
 
   ~shelter~
 
 昔 その部屋で
 土器のかけらは日々洗われ 羽根のひとひらは日々並べられ
  土まみれの箱からガラガラ出てきたのはワタシだったり
  凍った箱からそっと持ち出されたのはカノジョだったり
 日々私はワタシのかけらを拾いあげては私の形を復元し
 日々彼女はカノジョの羽根をつまんでは彼女の形をレイアウトし
  その部屋でそれぞれの時間が隣りあっていた
  その時に必要な部屋でそれぞれの時間が流れた
 今 彼女の顔は思い出せないけれど
 彼女の時間の形 混じりあった光と影を覚えている 
 
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