~shelter~
昔 その部屋で
土器のかけらは日々洗われ 羽根のひとひらは日々並べられ
土まみれの箱からガラガラ出てきたのはワタシだったり
凍った箱からそっと持ち出されたのはカノジョだったり
日々私はワタシのかけらを拾いあげては私の形を復元し
日々彼女はカノジョの羽根をつまんでは彼女の形をレイアウトし
その部屋でそれぞれの時間が隣りあっていた
その時に必要な部屋でそれぞれの時間が流れた
今 彼女の顔は思い出せないけれど
彼女の時間の形 混じりあった光と影を覚えている