今年の1月初めに読んだ朝刊のなかに、「花・雑貨…歩くコンビニ」」の見出しがあった。
そこには、今のハノイに生きる”花売りハインさん”、そして駄菓子や果物を売り歩く女性たちの姿が濃やかに描かれていた。
この記事を書いた記者さんも女性。心に残る記事だった。
(TVドラマのなかで、『京都日報』の遊軍記者さんが書く「京の散歩道」に密かに憧れていた。このハノイの記事にも、生活する人々を見つめる明晰な目と脈動するハートがあった。)
3月29日、旅の最後の朝。
ホテルの近く、西湖地区で開かれている花市場に出かけた。
着いた時間は8時。花市場はすでに店仕舞いを始めていた。”花売りハインさん”は花いっぱいの自転車を押して、もう町中に出ていることだろう。
店頭の色とりどりの花束は薔薇や百合、マーガレット、菊、フェニックス…。
”花売りハインさん”は、「マーガレットやゆりを仕入れて自転車に積む」とあった。そういえば、今回の短い旅のなかで食事をとった店には、マーガレットや百合が活けられていた。
今日も、”花売りハインさん”の花がいっぱい売れていますように。
花市場で①
花市場で②
花市場で③
花市場で④