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私の第三十四夜をつづります。

常念岳の麓へ(2)

 

旅の二日目の6月6日。
朝9時前、ホトトギスの一声を耳にしながら宿を出た。戻ったのは16時過ぎだった(7時間のうち、宿との往復で2時間を費やしていた)。

今回の旅の目的地…「アルプスあづみの公園」では、全体の半分を歩いたところで時間切れとなった。
サンクチュアリまでは行けなかったけれど、「里山文化ゾーン」の”懐かしの風景エリア”一帯では蝶が乱舞していた。ひらひらと群れ飛ぶ蝶の姿を追いかけるうちに、何だか”別の世界に入ってしまったような不思議な気持ちになった。

帰り際、青々とした常念岳に思わず『さようなら!』と声を掛けた(天気が下り坂の明日には、もう姿を見せないような気がしたのだった)。

 

 

【6月7日(水)

4泊5日の旅の三日目は、「烏川渓谷緑地」をのんびりと散策して過ごした(70代の老体の脚はそれなりに疲れていて、無理は禁物なのだった)。

「アルプスあづみの公園」と同じように、「烏川渓谷緑地」の”ダイスケ広場でもウスバシロチョウがせわしく舞っていた。
(いつも思うのだけれど、蝶が舞う風景を思い出す時、そこではいっさいの音が遮断されていたように感じられる。実際には、ハルゼミや風の音がその背景に聴こえていたはずなのに。)

 

~烏川渓谷緑地で~

 

ウスバシロチョウ(花はノウルシ?) 

ウスバシロチョウは、毛虫そのままのような身体にステンドグラスの翅をつけている。)

 

カフカの緑のカーペット

 

烏川渓谷緑地の森から湧き出た水の流れ


クルマムグラ?             トキワハゼ?

 


~宿で~

朝の空

 

朝の水辺

 

結局、この日も天気は崩れなかったけれど、常念岳の姿を目にすることはなかった。