enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2014.5.2

 初夏の下吉沢に出かけた。
 沢水をせきとめた”ため池”を見る。
 弁天通を抜けて不動川に流れ込む水。
 暗いような明るいような水面をアメンボがすべっていた。
 敗戦となる年の2月11日に作られ始めた”ため池”を、今は水神碑が見守っている。
  
 すぐ南隣の大光寺跡を再び訪れる。
 二週間の間に、草が驚くほど背丈を伸ばしていた。
 そこに在ると聞く”礎石”を、今日も見つけることができない。
 草が枯れる冬まで待たなければならないようだ。
 
 その足で、高麗山に向かった。
(途中で、万田池を通り過ぎる。すっかり開けて明るくなった池では、カメがのんびりと平泳ぎをしていた。) 
 久しぶりの湘南平でお昼にする。
 木の間隠れに、青い海に生まれては消えてゆく白波の生成を眺めた。
 とうとう、楽しみにしていたホトトギスの声を聞くことはできなかった。
 そのかわりに、帰りの八俵山の谷道でオオルリのさえずりに耳を澄ませた。
 
   尾根みちに 木洩れ日ゆらし 風わたる (そのままの五七五・・・)
 
 
下吉沢の”ため池”
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”ため池”から発して、小さな滝となる流れ
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八俵山の谷道のウツギ(?)。梢高く響き続けるオオルリの声。姿を見ることはできない。