クチナシの花の薫りには、世界の時間の秘密が隠されている。そんなふうに想像する。
日常の背後に、現在とは別の異なる時間が広がっていることを、その薫りでそっと知らせてくれているのではないか。そんな気がするのだ。
去年、やっと出逢えた道端のクチナシは、もう今年は見当たらなかった。がっかりした。
散歩をしながら見かけるクチナシは、みな庭の奥にあって、花の薫りに近づくことはできなかった。
曖昧な湿度と光。世界の背後の時間へ誘うような秘密のささやき。
毎年、この季節がなつかしい。
7月6日に見かけたオオシロカラトンボ?(茅ケ崎の人通りの多い歩道でじっと動かない。踏みつぶされてしまうのだろうか。)