13日午後、横浜で「神奈川県発掘成果発表会 2014」を聞いた。最後の発表は平塚市の七ノ域遺跡第8地点だった。相模国府域の北半部(第3砂洲・砂丘列上)中央に位置する七ノ域遺跡は、第2・第3・第6地点でそれぞれ掘立柱建物群が展開し、第2地点からは大型の鍵を出土している。
今回、七ノ域遺跡の北端にあたる第8地点でも、2間×6間以上(柱間約1.9m~2.0m)・南北棟の大型掘立柱建物が検出されていることが分かった。
(大型掘立柱建物の年代は不明。ちなみに、約10m東の竪穴建物(HSI02)からは壺Gが出ているとのことだった。)
今回、相模国庁脇殿とされる長大な南北棟が発見された場所から西約800mの位置、すなわち、湘南新道の西延長線上において、年代は不明ながら、6間以上の大型南北棟が発見されたことの意義は大きいように思う。また、七ノ域遺跡の調査成果が徐々に積み重ねられてゆくなかで、その掘立柱建物棟数の増加(特に9世紀代)も顕著になってきたように感じた。