年を取った…そう思うことが多くなった。
平凡な感慨だと思う。
電話の中で姪は小さく笑った。
「誰も電話に出なかったので、ちょっと心配した」と言って。
そして「できれば携帯の電話番号を教えておいて」と言う。
私たちはそんなふうに姪に気を使ってもらうほど、老いたのだ。
(あんなに小さくて幼かった姪は、すでに40代後半という年代にさしかかっている。)
それは不思議に思えるけれど、不思議ではない。
人生をそろりそろりとたたんでゆく…すでに、そんな年代に私は入ったのだと思う。
それはどこか不思議に思えるけれど、どこも不思議ではない。
11月4日の夕焼け
11月4日の海と夕月
11月4日のラスター彩①
11月4日のラスター彩②…引き波には、ラスター彩の糸で織られた繻子のようなきらめき。