enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

小さな灯り

 30日夜、官邸前の集会に参加した。
 若い頃からこれまで、常に仲間とともにデモや集会に参加してきた。
 けれど、昨夜は初めて一人で参加した。
 地下鉄の駅から地上に出る。
 よるべない気持ちになった。自分が立つ場所は自分で決めるのだ。
 見知らぬ人々の間に潜り込む。
 戸惑いはじきに消えた。
 私は私だ…。
 何にもよりかからず、自分でこの場所に立っている。
 解放感、そして武者震いを感じるような高揚感があった。
 激しいコールがうねる。やむにやまれぬ訴えが響く。
 近くにいた若い女性が私に手渡してくれたキャンドルライト。
 小さい灯りだ。
 手のひらにも、自分にも、明かりが灯ったように感じた。

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