enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

内田樹の研究室:憲法についての鼎談から、を読む

 読んだことで、朝からうちのめされた。
 読み終わると、心臓の鼓動が高まっているのが分かった。
 同時代の、私とほぼ同年代の筆者の文章。
 私が生きてきた時代、私が今生きている時代の表情が(すぐそれと分かるように)素描されていた。
 その顔は私の知っている顔、見たことがある顔だった。
 
 そしてこれから?
 新しい未来へと向かってゆく人々の顔は?

 ”カオナシ”のような? それとも”千尋”のような? 
 あの物語のなかで、”カオナシ”は”千尋”に惹かれた。
 そして、その惹かれてしまうこと…そのことが切なく思えた。
 
 内田氏の文章にうちのめされ、思い出した顔がなぜ”カオナシ”と”千尋”なのか。
 新しい未来は”千尋”の顔でありたいと思ったからか。
 ”カオナシ”は切ない…。