enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

小さくて元気で明るい

 小さな後ろ姿を見つめてしまうことがある。
 ご主人が作ってくれた台車に萎えた後ろ足を預けて、屈託なく走り回る子犬。
 スーパーのお菓子売り場の棚の前で、じっと見入ったままの子ども。
 真剣に、生真面目にゆっくりゆっくり歩くおばあさん。
 
 旅のなかで、一瞬、何かが垣間見えたような気がすることがある。そこに居ない誰かの、日常の何気ない声が聴こえたような…。
 その一瞬には、人と係わりない場で咲くスミレやクチナシと違う、人のあたたかさが見えるのだと思う。毎日を元気に生きている誰かのあたたかさだろうか。
 旅先の私は思う。家に戻ったとき、家で暮らしているとき、私はこんなふうに元気にあたたかく?生きているんだろうかと。


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小さくて元気で明るい①(小浜島の港への坂道で)

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小さくて元気で明るい②(石垣市八重山博物館の前で)

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小さくて元気で明るい③(竹富島