あぁ、もうすぐ五月が終わってしまう。
今年も、ホトトギスの声を聴くことなく、終わってしまうのか(ひどく損をした気持ち…)。
そして、今夜の「スーパームーンの皆既月食」も、南東の空は雲に覆われてしまっていた(ついてない…)。
でも、昨日は、新しい花に出会うことができた。
その花は、海岸の防砂林の中で群落をつくって咲いていた。
「防砂林のなかに、見たことがない綺麗な花が咲いている…」と電話をもらったのだった。
『綺麗な花?…どんな花?』
すぐに、教えてもらった場所まで、いそいそと出かけた(現金なことに、まだ見ぬ花への好奇心のほうが、股関節への不安より大きかった)。
その花は、クリスマスローズのように、うつむいて咲いていた。
やや厚めの花びらは生成り色で、中心部には黄緑色の斑模様が広がっている。
近づくと、花びらも葉っぱも細かな毛で覆われている。
控えめにうつむく姿を何とかカメラにおさめた。
帰ってから名前を調べた。なかなか、たどりつけなかった。
とうとう「ホオズキ」と分かった。
「ホオズキ」…あなたは、あんなふうに、個性的な花だったのか。
見知らぬ花の名前をつきとめたことで、遠い記憶がよみがえった。
若い頃、勤め先の大先輩や同僚たちとほおずき市に出かけたことがあった。
思いがけず、大先輩がホオズキの鉢を買ってくれた。
嬉しかったなぁ…ホオズキの鉢、抱えて帰ったっけ。
でも、その花の姿を思い描いたことなど、一度もなかった。
遠い昔の「ほおずき市」…もう一度行ってみたくなる。
いつ、行けるだろうか?
5弁のホオズキ
7弁のホオズキ