enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

ホオズキの花

 

あぁ、もうすぐ五月が終わってしまう。
今年も、ホトトギスの声を聴くことなく、終わってしまうのか(ひどく損をした気持ち…)。

そして、今夜の「スーパームーン皆既月食」も、南東の空は雲に覆われてしまっていた(ついてない…)。

 

でも、昨日は、新しい花に出会うことができた。
その花は、海岸の防砂林の中で群落をつくって咲いていた。

「防砂林のなかに、見たことがない綺麗な花が咲いている…」と電話をもらったのだった。
『綺麗な花?…どんな花?』
すぐに、教えてもらった場所まで、いそいそと出かけた(現金なことに、まだ見ぬ花への好奇心のほうが、股関節への不安より大きかった)。

その花は、クリスマスローズのように、うつむいて咲いていた。
やや厚めの花びらは生成り色で、中心部には黄緑色の斑模様が広がっている。
近づくと、花びらも葉っぱも細かな毛で覆われている。

控えめにうつむく姿を何とかカメラにおさめた。
帰ってから名前を調べた。なかなか、たどりつけなかった。

とうとう「ホオズキ」と分かった。
ホオズキ」…あなたは、あんなふうに、個性的な花だったのか。

見知らぬ花の名前をつきとめたことで、遠い記憶がよみがえった。

若い頃、勤め先の大先輩や同僚たちとほおずき市に出かけたことがあった。
思いがけず、大先輩がホオズキの鉢を買ってくれた。
嬉しかったなぁ…ホオズキの鉢、抱えて帰ったっけ。

でも、その花の姿を思い描いたことなど、一度もなかった。

 

遠い昔の「ほおずき市」…もう一度行ってみたくなる。
いつ、行けるだろうか?

 

 

f:id:vgeruda:20210526215737j:plain5弁のホオズキ

7弁のホオズキf:id:vgeruda:20210526215754j:plain