29日夕方、買い物を終わって駅に向かっていた。
暮れの街角で空を見上げると、明るい星と向き合う三日月が美しかった。
そういえば、先日見た博物館のツイッターで
「…夕空に地球を除く全7惑星が(月も!)勢揃い。天王星と海王星は肉眼では見えないので、実際に見えるのは5惑星。しかも水星・金星は“超”低空…かなり見にくいですが、挑戦する価値ありです」(平塚市博物館【公式】(@hirahaku_)さん / Twitter)
と書かれていたことを思い出した。
『あの明るい星は火星か木星? どっち?…』
南口に出て再び見上げた空の下には、人魚姫が真冬の冷たい噴水を浴びながら、光り輝いていた。
噴水の前で買い物の大荷物を下ろし、携帯で人魚姫と月を撮った(私のガラケーは公園の薔薇を撮るのが精一杯で、月も星も無理なのだったけれど)。
今夜の人魚姫はいつもと違って、どこか東郷青児が描く女性のような肌あいで妖しく舞い踊るように見えた。
彫刻とは実に変幻する芸術なのだなぁ…と、人魚姫の初めて見る大人びた姿態に見とれた。
家に帰り、家族のカメラでベランダから月と星の写真を撮ってもらった。
肉眼では大きく明るく見えた星も、その写真では小さく小さく、星とはわからないほど小さくとらえられていた。
家事を終え調べてみた。明るい星は”木星”だった。
月と木星と人魚姫が出会った夜…。
明日になれば、人魚姫はまたいつもの姿にもどっているのだろうな…。
12月29日の月と木星(木星は左上に…) 月の下で踊りはじめた人魚姫