enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

「夜明けの歌よ…」


2023年元旦の日の出

 

晦日の夜、早く寝床に入った。

そして、いつもより目覚めのよい元旦となった。
早起きしたことで、にわかに初日の出を見たくなった。
すぐにカメラだけを持って海に向かった。

人魚姫の公園から海に向かう大通りは、驚くほど人々でいっぱいだった。
若い人々の波に乗って歩き出すと、何だか、私までも若返った気持ちになっていった。

元旦の浜辺は風もなく、凍えるほど寒くもなく、日の出を待つ時間も苦にならなかった。

水平線上には雲が低い壁のように長く連なっている。
人々はみな南東の水平線上の空を見つめている。
じきに、透き通るような炎色に縁どられていた雲間から、ひときわ鮮やかで強い光がのぞいた。

新しい夜明け…美しい時間は短かかった。
急いで、二つ三つ、願い事を祈った。
人々は何を祈り、願ったろうか。

どうか、2023年が良い一年になりますように。
心からそう思った。

 


初日の出…平塚の海に集まった人々

 

夜明けの光を浴びる富士山