春が近づく日々。
ベランダのスミレたちは目を覚まし、それぞれ、小さな葉を元気よく伸ばしはじめている。毎日、その姿を確かめる。それだけで嬉しい。
昨夕、昼間のあたたかさが残る街で、信号を渡りながら、ハッと驚く。
東の低い空に、黄色の大きな満月がのぼっていた。絵本に描かれるようなお月様だった。
月は、いつも来し方へと人々を連れてゆく。
じきに3月11日…。
あの日から12年目になるのか…。
地球上の国々で、今、どれだけの人々が、日々、心安らかに過ごせているのだろう。
心安らかな日々、”凪ぎ”のような時間が、地球上に広がるために、何をすれば良いのだろう。
3月7日の満月