enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

薔薇色のなかの人魚姫。

 

 

4月も後半…春の風を受けて、公園の人魚姫が優しい目をしている。
そんな彼女を囲んで、公園の薔薇たちが色とりどりに咲きはじめ、それぞれにささやきかわしている。『今年は早く目が覚めて…今日もあたたかくてさ…気持ちが良くて…ほらね…みんな元気そう!』

夕方、華やかさを増した小さな公園に立ち寄って、「ピース」の蕾をチェックするのが楽しみになっている。「ピース」はまだ蕾のまま。それでも、少しずつ花びらの色をのぞかせるようになった。

「ピース」の花色は想像していた”淡い薔薇色”とは違って、”濃い薔薇色”のように見える。公園の先輩の薔薇たちに負けずに、すっかり花開くのはいつだろう?

たぶん、その咲きはじめの姿を誰よりも早く、一番に見ることはできないけれど、次に来るときには、きっと花開いた「ピース」に挨拶しようと思う。

『やっと咲いてくれてありがとう。ずっと待っていたよ』と。

 

 
宮沢賢治の薔薇(グルス アン テプリッツ

 

 




~「ピース」~

4月10日                 4月14日:小さな蕾が。


4月17日:大きくふくらんだ蕾から花色が。