5月2日、再び高麗山に出かけた。今回はホトトギスとオオルリを…せめて声だけでもと…期待して。
4月初めの高麗山を楽しんでから1か月。山はすっかり初夏の姿に変わっていた。
いつもなら行き交う人もない八俵山への坂道で、「こんにちは」の挨拶を繰り返した。さわやかな風が吹き通る尾根道や新緑の林のなかでは、さらに多くの人たちが”それぞれの休日”を楽しんでいた。
結局、ホトトギスやオオルリの囀りを聴くことはなかった。それでも、林の奥からアオゲラらしい声が何度か響いた。
せわしく舞う蝶たちを追いかけて過ごす時間の何と平和なことか。
日頃のささいな鬱屈が見上げる空にとけて消えてゆく。
訪れている人々も同じように感じているような気がした。
高麗山はそういう場所なのだと思う。
帰り道はずいぶんと久しぶりに大堂から東天照へと下ってみた。
そういえば…と、小学生の頃、級友と高麗山にハイキングに出かけたことを思い出す。その時の白黒写真を見るとまだ松の木が残っている。
また、おそらく高麗山の北側から眺めた現在の出縄・万田方面の写真には、「鶴巻田遺跡」(かつての「丸山古墳」?)の独立丘のようなものが写っていたりする。
わずか60年ほどで、どれほど地域が変貌したことだろう。
2023年の今、高麗山から見渡せば、どこも管理が行き届いた、明るく平板な市街地が広がるばかりなのだった。
5月2日の大山と花水川
マルバウツギ? ハルジオン?
野イチゴ(ニガイチゴ?) 野イチゴ(ヤブヘビイチゴ?)
サクランボ ハコネウツギ
ダイミョウセセリ コジャノメ
翅が傷んだジャコウアゲハ
ニワゼキショウ オオアリドオシ?
東天照の展望台から:大島の島影がかすかに浮かんでいた。
【昔の白黒写真の中に高麗山の松の木を探す】
松の木の残る高麗山から(1960年頃) (1962・63年頃)