enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2012.10.2

  9月30日の満月は嵐の中だった。1日の未明、窓を開けると風はおさまり、海鳴りと虫の音だけが聴こえた。もう一度目が覚めた時には、虫の音は止み、海鳴りの音もかすかになっていた。
 
 午後、海に出かけると、昨夜の台風の名残りがあった。松林一帯の空気は海藻の匂いで満ちている。ボードウォーク際の階段は砂でうずまって座れない。
 
 浜辺に降りると、渚にはコンブのような海藻が根こそぎ、たくさん打ち上げられていた。
 2011年3月11日の津波のあとも、平塚海岸の漂着物に大きく変わったところはないように見える。不思議だ。東北地方の海岸から太平洋を渡っていっても、同じ日本の南の海には流れ着かないものなのだろうか。
 
 白い波の向こうに大島の島影は見えなかったが、島をおおうように雲が浮かんでいた。
 
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