enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.1.8

 昨日午後、初めて訪れた森美術館で楽しい数時間を過ごした。技術を飛び越えて過剰な表現欲求を持つ少年を”美術少年”と呼ぶとすれば、『天才でごめんなさい』のアーティストは、いまだ”天才美術少年”のままと言えるのかもしれない。
 床に座り、畳敷きにあがりこみ、ヘッドホンをかけ、異空間を覗きこみ、携帯で写真を撮り・・・展示を見尽くしたあとは、文化祭の真っ最中のような会田ワンダーランドになぜか励まされた気がした(いつものように頭痛薬を飲むことにはなったけれど)。
 これまで、禁忌の多い文化空間である美術館において、このような形で作品と親和的に対話した経験は無い。現代アートというジャンルを遅ればせながら体験し、自分自身が知らないうちに干からびつつあったことを知らされた。
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会田 誠「考えない人」
(おずおず携帯を構えながらも、やはり係の人に注意されてしまうのではないかとドキドキした。こんな形で掲載することにも不安がともなうが・・・。『おにぎり仮面の小さすぎる旅』のビデオには思わず見入ってしまったけれど、この頭のゆらゆらした造形に菩薩様が隠れているような安らぎさえ感じてしまうのはなぜなのか。)
 
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2013年の東京夕景(森タワー52階から)