昨日の朝、春の嵐が近づく前に熱海に向かった。
鉛色に鈍く光る空のもと、伊豆の海は白波が不穏な動きを見せていた。
海べりの横穴から走り出る湯をあとにして、伊豆山神社までの急階段を一直線に登り始める。
昨年四月半ば、初めて伊豆山神社を訪れた時、満開の桜が華やかだったことを思い出す。
もう今年の桜は…とあきらめつつ登りきると、境内の桜はまだ咲き残っていた。
お参りしながら、再び歌人相模の参詣の道筋を探りなおさなければと思う。
熱海から伊豆山へのルート、そして子恋の森、日金山、箱根権現へと歩く日はいつだろう。