enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.5.24

 昨日は一歩も外に出なかった。もうすぐ五月が終わろうというのに。
 葛根湯を飲み咽喉の痛みが和らいだ。外の空気を吸いにゆこう。
 どんよりと重い頭も身体も、一歩外に出ただけで生き返るようだ。
 血液の中に酸素がとけてゆく。
 
 海は今日も風が強い。砂がそこかしこに押し寄せている。
 しばらく見ないうちに、浜辺暮らしの猫を覆い隠すように草の丈が伸びていた。
 猫のベンチにそっと近づくと、海に背中を向けて丸まっている。
 『元気? 今日も風が強いね。』
 カメラを向けると厭そうにそっぽを向いた。
 
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