台風26号が大きな爪痕を残して去った。
16日午後、歯医者で治療を終えて外に出ると4時になっていた。そのまま、海に向かった。
国道附近の空には、トンボが勢いよく飛び交っていた。歩道橋を渡ると、海の轟きに囲まれる。
見慣れた海は一変していた。龍のような大波が白いたてがみを振り乱しながら浜に押し寄せていた。大島も、くっきりと姿をあらわしている。台風の大きな被害が伝えられている大島。まだ救助活動が続いているのだ。そして、二宮の海岸でも。
波打ち際では、引き波が水色の鏡面を広げ、小さな水鳥達は小さな命のままに、それぞれの姿を映していた。