enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2014.5.7

 今日の海は青かった。そして陽ざしも風もやさしかった。
 それだけで幸せな気持ちになった。
 波打ち際で遊ぶ小さな男の子とお父さん。パラソルをさして浜辺にすわるお母さん。
 シャツを脱ぎ、波の中で遊ぶ少年たち。五月の海に入ってゆけるのは、男の子ならではだ。
 空を見上げる。また、クラゲのような白い月が浮かんでいる。
 わずかの時間に、飛行機が十数機ほど、海から北に向かって飛り抜けていった。
 渚を歩き、淡いピンク色の貝を拾う。信じられないような薄さ。子どもの頃に好きだった紙石鹸のように儚い感触。波にひたした瞬間、指の中で割れてしまう。
 昨日は浜の砂が重く感じられたのに、今日は苦にならない。
 砂浜の小高いところにストーンサークルのようなモニュメントが見えた。木の枝で作られている。サークルのなかに時間が漂っているように見えた。
 ボードウォークに着き、階段にすわって、もう一度海を眺める。
 砂の上で遊んでいた女の子が、若いお母さんに抱き上げられ、ボードウォークの上にすわらせられた。お母さんは小さな靴の砂をはらって、女の子にはかせる。
 しばらくして、その女の子がよちよちと近づいてきた。私の前でとまって、笑顔で何かを指差した。「こんにちは。」と声をかける。彼女はまたにっこり笑った。幸せな気持ちになった。
 
波のもよう
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波のしずく
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砂上の森