enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2015.6.11

 京都の旅を振り返っているうちに3週間。海もしばらく見ていない。それでも7日には、サークルの仲間たちと道了尊に出かけることができた。
 しばらくぶりに参道沿いの逞しい杉の叢林を見上げる。再び、京都の続きの旅をしているような気持ちになった。
 午後になって、参道の坂道を下っていると、ホトトギスの鋭い声が杉木立の高みから響いた。道了尊のホトトギス…予想もしなかった。嬉しくなって、仲間とその啼き声を真似していると、すぐ近くから幽かなホトトギスの声が聴こえてくる。『いったいどこから?』と驚いてあたりを見回す。そのホトトギスの声は、仲間の一人の携帯から響いていた…。まったくお茶目な人なのだ。知らないうちに、そんな可笑しなことをしていたとは。みなの笑い声が杉林に広がった。そのあと、もうホトトギスの声は聴こえなくなった。爽やかな一日だった。

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ユキノシタ(初夏の道了尊…カエデ・モミジの新緑が美しかった。アジサイも咲き始めていた。)

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「奉献 毎月廿七夜燈」と記された石灯籠
銘文からは、文久三年(1863)、足柄上郡上曽我村の人が杉苗一万本を寄進したことが分かる。現在の道了尊では、“27日”の行事のなかに、例祭御供式や夜間施食会、大祭御供式があるようだ。火袋の裏窓に三ッ星が光っていた。
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火袋左面の窓からは右面の三日月が光る
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火袋右面の窓から左面を見る(は二十七夜の月の形なのだろうか)