enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2015.8.4

 八月はいつも特別な季節として巡ってくる。
 1945年8月に至るまでの歴史の重みが、常に透けて見える季節として。
 今年の夏は、さらに特別な気持ちがする。
 自分が生きてきた時代は、いったいどのような時代だったのだろう…自分の中からそんな声が聞こえてくる。その声は、さらに、自分にとって日本とは何か、そんなことも問いかけてくる。問われても答えられない。
 自分とは何か、という問いかけは自分だけの問題。人に問われることはないだろうし、恐らく答える必要もない。しかし、貴方が育ち生きてきた日本とは何か、という問いかけを仮定したとき、自分なりの答えが、そろそろ用意できていても良いはずなのに…まだ答えを探し始めてもいないのだ。 
 先日、図書館で『昭和天皇終戦史』(吉田裕、1992年)を借りてきた。書棚ではなく、書庫に保管されている本だった。発掘調査報告書を読む時と同じような気持ちで読み進んだ。書庫にはこのような本が保管されていたのだ。自分は何も分かっていなかったし、何も知ってはいない…改めて思う。

2015年8月3日の海…夕方の浜辺には、昔、良く耳にした「サニー」という曲が流れていた。今の私にとって、たいがいが”昔”のことなのだ。
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