24日の夕方、日没と競争するように海に向かった。
朝から市内を歩き回り、使い過ぎた痛みを足腰に感じながら、再び外に出る。
点滅する信号も走り抜ける。
浜はハマヒサカキが匂う季節になっていた。
夕暮れの海はまだ青みを残していた。
東の空には、十三夜の月が淡く白い顔を見せている。
夕陽は、二子山の西(白銀山だろうか?)に沈もうとしているところだった。
オレンジ色の夕焼けを受けて、富士山の青灰色のシルエットは、たなびく雲とともに刻々と色合いを変えてゆく。
日没の時間を惜しんでいると、逆光のなかを、若者たちが渚に沿って次々と走り抜けていった。エネルギーの残滓をかき集めたような私と違って、彼らの足元は軽く力強かった。
渚に踏み込まれた足跡も、寄せて返す波がじきにぬぐいさってしまう。
11月24日の海
11月24日の入日
11月24日の夕焼け
11月24日の富士山
十三夜の月…帰る頃、淡かった月が白く発光していた。十三夜の月の舞台が始まる頃合い。ごく薄い雲がよぎるたびに、月影が大きくまたたく。