enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2015.12.17

 2015年があと2週間で終わる。私の一年は…と手帳をたどる。手帳のメモがなければ、私の危うい記憶の収蔵庫には、茫々とした時間の流れの感触が収納されているだけだ。
 春には友人が手術をした。このショックは大きかった。初夏は京都を旅した。ひたすら歩き続けた記憶。夏にかけては国会議事堂前に出かけた。溜まる怒りや虚しさも、若い人たちの声で救われた気がした。長く感じた夏の後に、急にやって来た秋。春と同じように体調を崩した。そして、なつかしい人から、なつかしい声が届く。どんなに励まされたことだろう。
 2015年を省みる季節に入ってからは、自分の誕生日と同じ頃、一番年下の姪が無事に出産したという知らせが届いた。安心と嬉しさ。新しい命は希望なのだと思った。きっと私も、家族にそのように迎えられたのだろうと思う。そして、改めて父と母に感謝した。
 あと2週間後に生まれる新しい年。新しい年が希望であってほしい。

12月16日の海
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