enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2016.4.24

 私にとって”初夏”という季節はいつも、ある瞬間、刻印を押すようにはじまる。
 昨日、友人に会うために外に出ると、まぶしいような陽射しだった。広がる空気はひんやりと静かなのに。高原のような空気と光…”初夏”の印象はひんやりとまぶしいのだ。
 一年のなかで、”初夏”のように印象的な瞬間は、もう一つやってくる。それが”初秋”だ。その一瞬は光の衰えと、ささやくような風の音…竹の葉を動かすような静かで乾いた風の音…から生まれる。
 毎年、”初夏”や”初秋”という季節を感じた瞬間、なつかしい人を見かけたような不思議な気持ちになる。
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  「世上乱逆追討耳ニ満ツト雖モ、之ヲ注セズ。紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ。」
 2012年にも、この言葉が気になった時期があった。この時はどのような思いでギリギリとしていたのだろう。
 時に、過去から現在に至るまでの自分を点検したりする。叫び声をあげたくなるような自分の姿が甦ったりもする。それを恥じ入れば何も記すことはできなくなるのだ。ギリギリとした思いがよどむ。

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