enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2016.7.1

 30日午後、友人たちに会うために東京へ出かけた。3時に会う約束になっていた。10年前であれば、朝一番に家を出て、都内の美術館などに立ち寄ってから、待ち合わせの場所に向かっていたと思う。
 今はどうだろう。なるべくなら、都会空間で過ごしたくないのだった。それでも、せっかく東京に足をのばしたのなら、「びわ湖長浜  KANNON HOUSE」にお邪魔してみようと思った。
 ”東京にある長浜の観音堂”は不忍池に面していた。”観音堂”に入ると、そこは実に”お堂”のように小さな静かな空間だった。西向き(たぶん…)の大きなガラス窓からは、蓮の葉で埋めつくされた緑の不忍池が望めた。そして、その池を”びわ湖”に見立てるように、小さな展示ケースに小さな観音様が立っていらっしゃった。その造形から、長い長い”時”がわき出て、広がるように思えるのはなぜだろう。

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聖観音立像:正面から(長浜市川道町 尊住院蔵)

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正面右から…やわらかな肌。愛らしい造形。その腕は人の指ほどの大きさだ。
解説などから「高さ53㎝、12世紀の作、材はヒノキ、内刳りは施さず、両腕の肩から先と持物は後補、印相は”比叡山横川中堂本尊 聖観音像”に同じ」と知った。

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正面左から

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背面から…今回の観音様については、フラッシュ無しの写真撮影が特別に許可されているとのことだった。そして、不忍池を望む窓からの光も閉ざしてくださった。それなのに、携帯がぶれてしまったようで…。