enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2017.7.7

 海に向かう通り…真新しい竹飾りが風に揺れる。
 この何年か、涼しい七夕が続いていたけれど、今年は陽射しのある七夕になった。
 そして、身体はすでにこの季節に負け、よどんだ泥のなかにある。這い上がる気力も無い。
 そして、ずっと、海を見ていない、波の音を聴いていない。

 本当に久しぶりに浜辺を歩く。
 岸に近い海の色には泥のような赤みがあった。
 海も、この季節に負けているように思えた。
 そんな時もある…お互いに。

 弱った波の音が、それでも私のよどんだ身体に入ってくる。
 身体にたまっていた虚しさが軽くなってゆくような。
 波よ、海よ。次に海に来た時には、お互いに息を吹き返していよう。

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竹飾り①

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竹飾り②

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7月6日の海

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柔らかそうな手のひらの跡