enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2017.10.11

 昨日の夕暮れ時、もう忘れてしまったほどにチマチマとした思いをめぐらせて歩いていた。
 その時、見るでもなく見上げた空にピンク色の小さな雲たちが浮かんでいた。
 いつもの家並みの上に浮かぶ何でもない雲。
 でも、夕陽が沈もうとする時、一瞬、美しい雲になる。
 美しい雲を追いかけて歩道橋にのぼってみた。
 空が高く広くなった。
 じきに、雲は光を失って融けてゆく。
 そんなふうにいつか、夕暮れ時の空に融けてゆければどんなにいいだろう。

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夕暮れ時の雲(10月10日)