enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2019.3.1

 朝、目が覚めるとまだ雨が降り続いていた。
 その雨も、夕方、外に出ると、冷えた湿り気を残すだけになっていた。
 雨上がりの空だ…薄墨色の雲を透かして、太陽の在り処からわずかな温かみが射してくる。

 図書館で予約した本を借り、噴水広場に出る。
 『何て気持ちの良い…』
 
 雨上がりのしっとりと澄んだ空気がまだ続いている。
 空はところどころ薄水色になっている。
 鳥たちが裸木の上で囀り、飛んでゆく。
 
 自分もクスノキのように空に枝を広げ、思い切り伸び上がるような気持ちになった。
 こんな時、何て幸せな…と思う。こんな時…そういえば久しぶりだった。

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数輪、咲き始めたユキヤナギ(噴水広場の先の小道で):
私が携帯をかざそうとした時、通りすがりの人も、少し離れた枝にも咲いていたらしいユキヤナギを撮っていた。
その人と小さな春の花を共有したようで嬉しくなった(その人は、この写真よりはずっと精密に、花の姿を写し取ったと思う。ちょっとだけ残念?)。