enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2019.4.22

 私にとって、空を見上げて心が羽ばたくのは、やはり一人旅だ。
 空や風や光が語りかけてくるのは、やはり一人旅なのだ。
 それでも…一人旅ではなくても…旅の空を見上げずにはいられない。

 14日から20日まで、一人旅ではない旅をした。
 昨年3月とほぼ重なるように、八重山の島々を巡った。
 そして、八重山の空を見上げた。
 
 昼間の雨、未明の雷雨。
 晴れては翳り、曇っては光が戻る。
 
 色とりどりの蝶が慌しく飛び交う小道。
 小暗い林の奥から響いてくるのは、ヒュルヒュルヒュルと細く吹き下ろされる声。
 憧れていたアカショウビンの不思議な啼き声なのだった。
 
 海の色はブルーとエメラルドが重なり合う。
 サンゴ礁の縁には白い波立ち。
 強い雨のあと、山の水が、茶色の帯のようにくっきりと川の上を流れてゆく。

 帰りの飛行機では嬉しいアナウンスもあった。
 窓を覗き込むと、雲海に浮かぶ富士山…白く青く、天上にぬきんでた尊い姿。
 ただ見とれるばかりだった。

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