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私の第三十四夜をつづります。

「唯ぼんやりとした不安」

 

秋になって、友人たちの近況がポツポツと分かるようになった。

私と同じように、みな、何とかコロナも夏も乗り越え、ホッとした頃合いのようだ。

そして、私の”ただゆるんだままの気分”は、「唯ぼんやりとした不安」と一緒のものになっている。

たぶん、それは「戦争に巻き込まれること」や「経済の破綻」や「社会の分断」に対するもやもやとした不安・無力感なのだと思う。

思えば、20歳頃、就職して社会に出ることや、何も見えない自分の将来について、漠とした不安を感じたことがあったけれど、それとはちょっと違う。自分の努力・能力で対処しがたいもの…自然災害のように、予想のつきにくい未来への不安・無力感なのかもしれない。

何をすればよいのか分からない。「唯ぼんやりとした不安」を抱えた作家がたどった道は参考とならない。

秋が来て、冬が来て、2023年が来て…未来に何が待っているのか…何をすればよいのか…「唯ぼんやりとした不安」が、私のゆるんだ気分のなかに同居している。

 

10月15日の海と空①

 

10月15日の海と空②