enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2013.12.24

 いつものような一週間が過ぎれば、2013年が終わってしまう。いやでも今年の自分を振り返ることになる。ここはやはり、「やれやれ」の一言ですませてしまうに限る。
 昨日の午後、久しぶりに海岸に向かった。海への歩道橋の階段を降りる時、前を歩いていたコーギーが、ご主人にひょいと抱き上げられた。ご主人の肩に顔をあずけたコーギーと一瞬、眼が合った。黒々とした控えめな眼だった。そうだ、今日は休日…”浜辺暮らしだった猫”が浜辺に来ているかもしれない。
 浜辺では、イルミネーション飾りの舟が所在無げに砂の上に停泊していた。寒さが苦手の私は、聖夜の浜辺で、この舟の飾りつけが輝くところをまだ見たことがない。
 ベンチには、”浜辺暮らしだった猫”の姿は無かった。ご主人の姿といつものバッグはある…。少し胸がざわついた。そして、”浜辺暮らしだった猫”は、ご主人のもとにもどっていないことを知った。15日、浜辺でどこかに姿を消したままなのだ。
 そんなことが…。この砂浜の静かな松林のなかのどこかで、眼を閉じてうずくまる”浜辺暮らしだった猫”のひっそりとした姿が目に浮かんだ。通りすがりの私だったけれど、ただ海を遠く見つめ続ける君の姿をもう一度見たいよ。
 
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