enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2014.4.19

 昨日も、『やれやれ』としか言いようのないことがあった。
 図書館からの帰りだった。
 大きな店の野菜売り場で、後ろから誰かに声を掛けられた…ように感じた。
 振り向くと、そこには見知らぬ帽子の人。私と同世代だろうか。
 その人は真面目な顔つきで、私に向かって、こう言ったのだった。
 「フェアリズユアカントリ?」
 面食らうとはこのことか。私の頭のなかで小さな混乱が駆け巡った。
 『この人は日本人に見えるけれど、英語圏の東洋人なのか? こんなところで私に何を教えてほしいのだろう? 困った…英語なんて話せないのに…』
 必死な私の口から叫ぶように出たのは、「ジャパン!」(出逢いは億千万の胸騒ぎ?)
 するとどうだろう。
 その人は、一瞬たじろぐような表情…そう見えた…を見せ、我に返ったように…そう見えた…、こう言った。
 「あっ、それは失礼!」
 そして、そそくさと…そう見えた…立ち去ったのだった。呆然とする私を残して。
 『私はたぶん南方系の日本人です…』と心でつぶやき、その場をしばらく動けなかった。
 『やれやれ』感がしばらく尾を引いた。
 
ベランダのタツナミソウ(4月19日)
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