昨日の午後の空は灰色だった。ところどころに水色の空が隠れている。
こんな空が広がって、風が吹いていれば、自分の身体が透明になって、どこまでもさまよえるような気がする。
海の近くの松林の空には、トンボがぴゅんぴゅんと飛んでいる…そうか、そんな季節だった。
浜には強い風の痕が残っていた。波と太陽の反射面を見渡せるところにすわりこむ。
西に傾いた太陽は夕焼けの力を持っていない。
秋の風もすでに肌寒くなっている。
帰り道で、ハマゴウの花が終わりかけているように感じた。
そばに寄ってみると、群落は以前より広がっている。銀緑色の葉は清らかだった。
9月27日の空と海
秋の浜辺のハマゴウ