春の雨 しめやかに車行き交い 明けてゆく街
昨日の図書館は、上着もマフラーも外せるほどに温かかった。
借りていた本を返し、新たに本を借りた。
返した本はベストセラーであるらしく、次の予約が入っているようだった。
期限より早く返せたことが、なぜか嬉しかった。
いつもは、歴史分野の本を借りても、何度も借り直すことが多い。それでいて、きちんと読み通すことができない。読む速度・集中度、内容の理解力・記憶力が低くなる一方なのだ。
今回、歴史とは別の分野の本に興味を持てたこと、しかも、ほぼ一気に読み通せたことが嬉しかったのだと思う。
夕方までの時間を学習室で過ごした。
図書館を出て、公園のなかの道を通ると、濃いローズ色の花をつけた木が眼に入った。
もう二十年近く通っている道なのに、初めて目にしたように思う。
近づくと、紅梅ではなかった。カンヒザクラという桜だろうか。小さく愛らしく、元気そうだ。